先だって、相続登記の依頼を受けました。

通常は、親が亡くなったので、子から親が所有していた不動産の相続登記や相続財産の名義変更手続きの依頼を受ける案件が多いですが、今回は数次相続登記の案件でした。

数次相続登記とは、親が亡くなって子が相続したが、その相続登記をしないうちに、子が亡くなって、孫が相続した場合のように複数発生した相続をまとめて行う申請手続きです。

相続人がそれぞれ1人だけであれば問題なく進められる簡単な手続きですが、子が複数名いて親の相続が発生した際に遺産分割協議がなされていなかった場合、相続人の数も多くなり子や孫を交えて親の相続について協議しなければならず、親族間の関係性によっては話がまとまらず、手続が頓挫することも多いものです。

ましてや、今回は三次相続まで発生していました。

内容はA名義不動産の相続登記の依頼でした。昭和51年にAが死亡。Aには配偶者・子がおらず、養親Bが相続人となりました。その後、平成16年にBが死亡。Bには実子はおらず配偶者も死亡していたので、Bの兄弟姉妹が相続人になりました。Bの兄弟姉妹間で遺産分割協議はなされておらず、Cを含むBの兄弟姉妹5名も死亡しており(Cは平成28年死亡)、今回Cの子D名義に相続登記をするというもの。

相続人の数も数十名にのぼり、処理できるかな?というものでしたが、幸いにもすべての相続人から承諾、押印をもらってその登記を完了することができました。

ちなみに、その登記項目は

「(被相続人A) 昭和51年B相続/平成16年C相続/平成28年相続  相続人D 」

・・・やはり、相続が発生した場合は放置せず、できるだけ早く各種手続きをされることをお勧めします。