今回、土地の「時効取得」に関する業務の依頼を受けました。
概略は下記の通り。
①20年前に不動産会社から土地と中古建物を購入した。その際、フェンスで囲まれた庭も対象物件として説明を受け購入した。
②先日、法務局で調査してみると、その庭の一部が隣地所有者の土地であることが判明した。
③隣地所有者は株式会社であるが、そちらに連絡をしても返答がない。登記簿上の本店所在地にも訪問したが、表札もなかった。
④占有している庭の一部について、所有権の時効取得を主張したい。
事情をお聞きすると、購入以前に境界確認手続きはしていなかったようです。
検討の結果、「時効取得」を原因とする所有権移転登記訴訟を提起することになりました。
訴訟のために、知り合いの土地家屋調査士に測量図面を作成してもらい、先だって管轄簡易裁判所に訴状提出したところです。
被告が株式会社で連絡がつかない状態ですし、訴訟進行に当たって難航しそうな要素は多々ありますが、このような事件は頻繁に受任するような内容ではないですので、正直自分の勉強にもなりそうです。
しっかり事前調査して業務遂行していきたいと思います。
別件で、「賃借権設定仮登記抹消」についての訴訟案件も抱えているので、しばらくは裁判所とのやり取りが増えそうです(汗)