借金を抱える夫婦の返済義務は誰にある？肩代わりの注意点や安全な解決策を解説

配偶者に借金があると知り、「自分にも返済義務があるのでは」「肩代わりしてあげた方がいいのでは」と不安や疑問を抱えている方は少なくありません。

原則として、借金の返済義務は名義人本人にありますが、夫婦の場合は例外的に返済義務が及ぶケースもあります。

本記事では、借金を抱える夫婦の返済義務や注意点、状況に応じた解決策についてわかりやすく解説します。

不要な負担を背負わないためにも、正しい知識を確認しておきましょう。

借金を抱える夫婦の返済義務は「原則本人」だが例外もある

借金を抱える夫婦の返済義務は、原則として借りた本人にあります。

結婚しているからといって、配偶者の借金を肩代わりする必要はありません。

ただし、借金の内容や使い道などによっては、例外的に配偶者にも返済義務が及ぶケースがあります。

知らずに対応すると、不要な負担を背負ってしまうおそれもあるため、夫婦の借金における返済義務の基本と、注意すべき例外を確認しておきましょう。

夫の借金でも妻に返済義務が及ぶケース

夫の借金であっても、一定の条件に当てはまる場合は、例外として妻に返済義務が及ぶケースがあります。

主なケースは以下のとおりです。

• 妻が保証人・連帯保証人になっている
• 代理して妻名義で契約を結んだ
• 「日常家事債務」に該当する
• 夫の死亡により借金を相続した

まず、夫が借金をする際に、妻が連帯保証人または保証人として署名している場合です。

夫が返済できなくなると、妻に返済義務が生じます。

また、借入契約を妻名義で結んでいる場合も、妻が債務者と判断されます。

次に、借金の内容が日常家事債務に該当するケースです。

日常家事債務とは、夫婦が共同生活を送るために必要な費用を指し、家賃・光熱費・子供の養育費などが含まれます。

さらに、夫が死亡し、借金を相続した場合は、名義に関わらず、相続放棄をしない限り返済義務を引き継がなければなりません。

個人的理由の借金は夫婦共有にならない

個人的な理由による借金は、原則として夫婦共有の債務にはなりません。

これは、民法で定められている「夫婦別産制」により、夫婦それぞれが自分の債務や財産を管理する仕組みが取られているためです。

たとえば、ギャンブルや浪費、趣味など、個人の事情で作った借金については、配偶者に返済義務は及びません。

夫婦の借金を肩代わりする前に知っておきたい注意点

夫婦であっても、配偶者の借金を肩代わりするのは大きなリスクが伴います。

以下では、配偶者の借金を肩代わりする前に知っておきたい注意点を3つ解説します。

夫婦間の立て替えが贈与とみなされるケースがある

夫婦間の立て替えであっても、返済の約束が曖昧なままだと「贈与」と判断される可能性があります。

とくに、贈与とみなされるケースは次のとおりです。

• 返済方法・期限を決めていない
• 返済を求めていない
• 借用書を作成していない

このような場合、立て替えたお金は「貸したお金」ではなく「あげたお金」と判断される恐れがあります。

金額が大きい場合は、贈与税の対象となるため注意が必要です。

借金を肩代わりする際は、夫婦間であっても返済条件を明確にし、書面に残しておくとトラブル防止に繋がります。

離婚時に返還を巡って揉めやすい

夫婦間で借金を肩代わりすると、離婚に至った場合に、返還を巡って揉めやすい点に注意が必要です。

貸したつもりでいても、相手は贈与だと考えているケースもあり、認識の違いからトラブルに発展するおそれがあります。

後々のトラブルを避けるためにも、返済の有無や条件を明確にしないまま立て替えたり、安易に肩代わりしたりしないようにしましょう。

肩代わりしても根本的な解決にはならないケースが多い

夫婦だからといって、一時的に借金を肩代わりしてあげても、多くの場合は根本的な解決には繋がりません。

とくに、借金の原因がギャンブルや浪費、収入不足にある場合、肩代わりすると再び借金を繰り返すおそれがあります。

相手があなたのお金に頼らない状況を作るためにも、安易な肩代わりは避け、原因と向き合った対処を考えましょう。

夫婦の借金に悩んだときの解決方法

夫婦の借金問題は、正しい方法を選べば負担を軽くできる可能性があります。

以下では、夫婦で借金問題に向き合う際に検討したい解決方法を紹介します。

夫婦の借金問題に悩んだら、早めに状況に合った方法を検討しましょう。

家計の見直しで返済負担を軽くする

夫婦の借金問題に悩んだら、まずは家計の見直しから取り組みましょう。

とくに、日常家事債務に該当する借金がある場合は、生活費全体のバランスを把握するのが重要です。

食費・家賃・光熱費・通信費・保険料などを見直して、無理のない範囲で支出を減らしましょう。

削減できた分を返済に回せば、借金の負担を少しずつ軽くできます。

おまとめローンで一本化する

もし夫婦が複数社から借金を抱えている場合は、おまとめローンで返済を一本化する方法も検討してみてください。

借入れ先をまとめれば返済管理しやすくなり、金利の低いローンを選べば返済額を抑えられる可能性があります。

ただし、審査に通らないケースや、返済期間が長くなって利息が増えてしまうケースもあります。

そのため、利用する前に金利や現在の借入れ状況を整理し、無理なく返済を続けられるかを確認しておきましょう。

返済が難しい場合は夫婦で債務整理を検討する

借金返済が難しい場合は、夫婦で債務整理を検討する必要があります。

任意整理・個人再生・自己破産などの手続きの中から、債務額や収入、生活状況に応じて適した方法を選びます。

無理に返済を続けていると、家計に余裕がなくなり、借金問題が悪化しかねません。

返済が難しいと感じた時点で、早めに弁護士や司法書士へ相談して、現状に合った解決策を確認しましょう。

夫婦間や旦那・妻の借金問題に強い弁護士・司法書士5選

夫婦間や旦那・妻の借金問題は、早めに相談すると負担を抑えた解決に繋がります。

以下では、夫婦の借金問題に強い弁護士・司法書士事務所を5選紹介します。

いずれも、債務整理を中心に夫婦の借金を解決してきた実績がある事務所ばかりです。

問題が深刻化する前に、まずは無料相談を利用してみてください。

1.ウイズユー司法書士事務所

ウイズユー司法書士事務所は、借金問題に特化した債務整理の解決実績が豊富な司法書士事務所です。

全国からのオンライン相談も対応しており、地域問わずに利用できます。

借金を抱える夫婦の相談も多く、「丁寧に説明してもらえた」「最後まで安心できた」と評判です。

相談は無料で、法テラスの利用も可能なため、経済面で不安を抱える夫婦でも安心して相談できます。

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ウイズユー司法書士事務所の口コミ

「非常に丁寧に説明して頂け、言葉の節々にも気を遣っていただけました。凄く安心感があると思います」

引用：Googleクチコミ

2.グリーン司法書士法人

グリーン司法書士法人は、債務整理を中心に52,000件以上の解決実績を持つ大手司法書士事務所です。

全国対応で、借金を抱える夫婦の相談も多数寄せられています。

相談は何度でも無料で、着手金不要な点も大きな特徴です。

「説明が丁寧でわかりやすい」「即日対応してもらえた」などの口コミが多く、安心して任せられる事務所を探している夫婦にもおすすめです。

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グリーン司法書士法人の口コミ

「この度は、クレジットカードも任意整理できるという相談や提案をしていただき 喜んで契約させていただきました😊長い付き合いになりますが、どうぞよろしくお願いします …」

引用：Googleクチコミ

3.司法書士法人アストレックス

司法書士法人アストレックスは、借金問題に強く、全国対応でオンライン相談にも対応している事務所です。

LINE相談や土日の対応も可能なため、忙しくて時間が取れない夫婦でも気軽に相談できます。

「対応が丁寧でとにかく早い」「支払いにも柔軟に対応してもらえた」などの声が多く、スピード感を重視したい方にもおすすめです。

また、相談料・着手金は無料で、法テラスの利用にも対応しているため、費用が心配な方もまずは無料相談から始めてみてください。

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司法書士法人アストレックスの口コミ

「丁寧な対応で、とにかく早い。相談から解決まで２週間程度で、今は安心です。感謝してます。」

引用；Googleクチコミ

4.弁護士法人　五常

弁護士法人五常は、全国対応で借金問題の相談を無料で受け付けている法律事務所です。

個人・法人を問わず幅広い案件に対応しており、借金に悩む夫婦の相談実績も豊富です。

返済義務や今後の対応について、夫婦の状況に応じた解決策を提案してもらえる点が強みといえます。

定期的に出張面談会も実施されているため、近くに事務所がない方でも直接相談しやすく、対面でじっくり話したい夫婦にも向いています。

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弁護士法人　五常の口コミ

「夫婦で相談に伺いました。債務整理の説明から今後の対策まで丁寧でした。初めての利用でしたが、こちらの弁護士さんに相談して良かったです。」

5.司法書士法人TOT

司法書士法人TOTは、全国対応でメールやLINEによるオンライン相談にも対応している司法書士事務所です。

相談は無料で、借金問題を抱える夫婦の状況に応じた最適な解決方法を提案してくれます。

着手金なしで依頼でき、事前予約すれば休日や時間外の相談も可能です。

費用面やプライバシーへの配慮も徹底されているため、周囲に知られずに借金問題を解決したい夫婦でも安心して利用できます。

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司法書士法人TOTの口コミ

「遅くなりました。とても丁寧に対応して頂き、感謝です。本当にありがとうございました」

引用；Googleクチコミ

借金を抱える夫婦によくある質問

借金を抱える夫婦からは、「結婚前と後で返済義務は変わるのか」「肩代わりしても大丈夫なのか」など、共通した不安や疑問が多く寄せられています。

以下では、借金を抱える夫婦によくある質問を3つ紹介します。

基本を整理して、今後の対応を考える参考にしてください。

結婚前と結婚後で返済義務は変わりますか？

結婚前・結婚後を問わず、原則として配偶者の借金を返済する義務はありません。

日本の法律では夫婦別産制が採用されており、結婚しても、借金の返済責任は名義人本人のみにあります。

そのため、結婚前に作った借金はもちろん、結婚後の借金であっても、配偶者が保証人や連帯保証人になっていない限り返済義務は生じないのです。

パートナーの借金を肩代わりするリスクはありますか？

はい、借金を肩代わりするには、いくつかのリスクがあります。

借金の原因が個人の浪費や収入不足にある場合、肩代わりをきっかけに「また払ってくれるはず」と依存が強まり、借金を繰り返すリスクが高まります。

また、返済の約束を明確にしないまま肩代わりしてしまうと、相手が「もらったお金」「夫婦だから返さなくても問題ない」と受け取り、あとから返済を求めたトラブルへ発展しやすくなりがちです。

さらに、金額によっては贈与とみなされ、贈与税が発生する可能性も否定できません。

夫の借金が発覚したときはどうすればいいですか？

夫の借金が発覚した場合は、感情的に問い詰める前に、まずは状況を整理するのが大切です。

感情的に問い詰めてしまうと、正確な情報を把握しにくくなります。

そのため、以下の点を落ち着いて確認しましょう。

• どこから借りているのか
• いくら借金があるのか
• 何に使ったのか
• 保証人は誰になっているのか

借金の全体像を把握したうえで、「債務整理が必要か」「今後どう対応すべきか」を判断していきましょう。

まとめ：夫婦で借金返済に悩んだら弁護士・司法書士へ相談しよう

借金の返済義務は名義人本人であり、たとえ夫婦であっても、配偶者が肩代わりする義務はありません。

ただし、保証人になっている場合や、日常家事債務に該当する借金については、例外として配偶者にも返済義務が及ぶ可能性があります。

夫婦の借金問題に悩んだら、家計の見直しやおまとめローン、債務整理など、状況に合った方法を選ぶのが大切です。

夫婦だけで解決するのが難しい場合は、早めに弁護士や司法書士へ相談すれば、負担を抑えた解決に繋がります。