亡くなった親に代わって、相続した借金の消滅時効の援用ができます。


  • 亡くなった親が借金していた消費者金融会社から督促を受けている
  • 被相続人が死亡して何年も経ってから督促を受けた
  • 債権回収会社が亡くなった親の借金の取り立てに来た
  • 弁護士事務所から親の未払い医療費の請求を受けている
  • 等など
※被相続人は親に限りません。

その問題、消滅時効の援用で解決できるかもしれません。


財産を相続するということは、被相続人の預貯金や動産、不動産などのもらって嬉しいプラス財産とそれとは全く逆のマイナス財産があります。マイナス財産とは、借金や未払い医療費などです。

相続をすると負の遺産も引き継がねばなりません。つまり、債権者は正当な権利をもって相続人に請求をかけてきているのです。

家賃や光熱費などの未払いは住居の退去手続き時に知ることができます。しかし、被相続人の借金の事実というのは、亡くなって何年も経って債権者から督促を受けて初めて発覚するという傾向があります。借金問題は家族であっても相談がしにくいという心情があるため、誰にも知られないまま結果的に放置されることになるようです。

当たり前のことですが、借金は返済が遅れれば遅れるほど利息が付きます。約束通りに支払いがなされない場合に請求される遅延損害金の場合、通常の利息よりも利率の高い26.8%を適用されることが多く、元金が高額であればそれだけ支払わなければならない金額は増えるのです。

被相続人が亡くなった時点で債権者から請求を受けていればよかったのにと思うところですが、請求は債権者の都合でなされるので債権者に責任はありません。

つまり、請求された金額は相続人として支払う義務があるのです。

しかし、条件が当てはまれば借金や未払い金を消滅させることができます。それが消滅時効の援用です。


通常、消費者金融会社からの借金は5年で時効期間を迎えます。しかし、何もしなければ半永久的に請求を受けることになります。債務者は消滅時効の援用をすることで借金を消滅させることができるのです。

時効期間の起算日は、最後に支払いをした最終弁済日となりますが、訴訟をされていたりすると時効期間は判決が出てから10年となります。また、被相続人が支払いをしてなくとも、電話や手紙などで借金があることを認める行為(債務承認)をしていれば時効が中断しているケースもあります。

消滅時効の援用をするには、まずは被相続人と相手方との取引履歴などを調べる必要があります。

ここで注意すべき点は、債権者とのやり取りを自分ですると債務承認をしてしまい、時効を中断させてしまうリスクがあるということです。

逆の立場で考えれば簡単にわかることですが、お金を貸しているいる側はなんとしても貸した金の回収をしようと考えます。貸金業のプロ相手に必要な情報だけ引き出そうとする行為は非常に難しいと言わざるを得ません。

もし、被相続人の借金の件で督促を受けたのであれば、まずは専門家に相談されることをお勧めします。


消費者金会社からの借金 5年
個人からの借金 10年
料理店、居酒屋などの飲食代 1年
治療費、入院費などの医療費 3年





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