もう終結した事件ですが・・・

自転車同士の接触事故があり、相手方から暴行罪と賠償請求の主張を一方的に受け、簡易裁判所へ「少額訴訟」による損害賠償請求訴訟を提起された方からの相談を6月に受け、被告側代理人として業務を受任しました。

答弁書を作成し、7月に第1回口頭弁論に臨みました。

ラウンドテーブルで原告本人と裁判官、書記官、司法委員を交えて話をしたのですが、折り合うことはできず結局「通常訴訟」に移行することになりました。

9月に続行期日を設定し、本人尋問を行うこととなり、被告も出廷するように裁判官から指示がありました。

その後の経緯は改めてお伝えするとして、ここで依頼者が提起された「少額訴訟」とは何なのか説明しておきたいと思います。

 

「少額訴訟」とは簡易裁判所の特則で、審理手続きをより安く、より早く進行することを目的としたものです。

いうならば、訴訟の牛丼屋というところでしょうか。

少額訴訟を利用できる要件は、次のとおりです。

①訴訟で請求する価額が60万円以下で、金銭の支払いを目的としている

②同一簡易裁判所において、少額訴訟の提起が年に10回を超えていない

 

①は複雑な争いだとすぐに判決を出せないこと、②は金融業者の集中利用を防止し、一般市民の利用を確保することが理由です。

次回はその少額訴訟審理の特徴をお伝えします。